④口腔内レンサ球菌と感染性心内膜炎について


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今回は口腔内のレンサ球菌と感染性心内膜炎についてお話します。


まず、感染性心内膜炎とは?について説明します。

感染性心内膜炎とは、抜歯・手術・けがなどがきっかけで血液中の細菌が侵入し心臓の内側を覆っている組織(心内膜)に生じる感染症です。


(ちなみに非感染性心内膜炎とはがんやHIV,放射線治療などが原因で生じた心内膜炎です。)


口腔内にはたくさんの細菌が存在します。今回はstreptococcus mutants・streptococcus sanguinisなどの口腔内レンサ球菌に注目してみましょう。


ちなみに、デンタルプラーク(歯垢)で最も数が多いのがこのレンサ球菌と言われています。


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Streptococcus mutants・Streptococcus sanguinisなどの口腔内レンサ球菌はバイオフィルムを形成し感染性心内膜炎を引き起こします。


Streptococcus sanguinisは口腔内善玉菌と言われているレンサ球菌です。そのレンサ球菌がなぜ炎症を起こしてしまうのでしょうか?


それは、口腔内と血液中ではstreptococcus sanguinisの働きが変わってしまうからです。


このレンサ球菌は口腔内では大腸菌や破傷風菌などが口腔内に定着しないように攻撃する、善玉菌として働きます。

ところが血液中に入り込むとマクロファージなどの食細胞に抵抗して、菌血症を起こしてしまうのです。

※菌血症...本来無菌であるはずの血液中に細菌が認められる状態を指す。


心冠状動脈にステントを入れたり、ペースメーカーや不整脈デバイスを装着した高齢者などは感染性心内膜炎のリスクが高くなります。


抜歯後、口腔内のStreptococcus sanguinisが原因で膝の関節炎を発症したという事例もあります。

このレンサ球菌が関節腔でバイオフィルムを形成し、炎症を起こしたのです。


ペースメーカーやステントを入れたり、関節の手術の予定のある方は特に気を付けましょう。


ちなみに、sanguinisは『血液』を表します。

血液から頻繁に検出されたため『血液のレンサ球菌』と命名されたそうです。



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